kindleで初の洋書を読み終えました。

Kindleのおかげで人生初のプログラミング以外の洋書を読んだので、その感想を書きました。

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kindleで初の洋書を読み終えました。

TOEICのリーディングスピードがどうしても早くならないので、洋書を読んで読むスピードを鍛えようと9月に決断して本とKindle PaperWhiteを購入してから3ヶ月が経ちました。実はプログラミングの本を読んだりしていて、なかなか洋書を読む時間が作れず、10月半ばぐらいに反省して毎週一日の休みは一章全部読む日に当てようと決めてから一気に読み進んで、11月の終わりに読み終えました。

読んだ本は「Exponential: Order and Chaos in an Age of Accelerating Technology」という本です。難しい単語もありましたが、単語の上に英英辞書のように単語の意味を簡素に表示してくれる機能のついた本だったので意味もところどころとれないぐらいでした。

さて、この本の感想はというと、ところどころに知らなかった情報が入っていて、例えば「ドローンがタリバーンの撲滅作戦で用いられたけれど、ドローン自体があまりに安価な兵器となったため、先進国だけが利用な兵器ではなくなっている現実がある。」といった将来の戦争のあり方について書かれた文などがあってとても面白い本になっています。全体的には、ちょっと楽観的にテクノロジーの未来を描きすぎなような気がしました。作者はこういう可能性もある、別の可能性もあると各章で提示していて結論が宙ぶらりで、最後の章で選ぶのは読者であるといった書き方をしています。でも、その可能性がどのぐらいあって、私達の社会にどれぐらい影響を及ぼすのかまでは具体的に示されていません。説明が前後しますが、この本の主題はムーアの法則という何の科学的根拠もない法則が現実になって指数関数的に物事が進んでいる社会です。この指数関数的な社会は様々な面で私達の仕事や社交関係、エネルギー利用、政治のあり方、戦争のあり方を変えていきます。私もこれは事実であり、私達は産業科時代以来の革命的変化の時代にあることには同意します。でも恐らく人間はその変化に徐々に順応して社会のあり方も遅れてついてくるように思います。技術的に可能なことと社会がそれを受け入れるスピードの差が上手くとりあげられていないので、テクノロジーが未来を変えるという見方が楽観的なような気がするのです。例えば、Amazonがどれだけ本を売り上げても、大きな書店は残るでしょう。人は中身を見てから読む本を決めたいという選択をどんなに技術が進んでもするからです。何故か人間が指数関数的に進化するテクノロジーにそのまま巻き込まれてしまうような書き方がちょっと違うような気がしたのです。

でも、こういう良い本が翻訳しても売れないのが現在の出版業界であるし、洋書を読めると、翻訳されていない意外な良い本に出会えるという発見があったので、この本を最初に読めて良かったと思います。少なくとも私の知らなかった技術的な変化が知れて、それが社会にもたらす影響について考えさせてくれる良書である事は間違いありません。